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大型2種免許を取得しよう!


皆様はご存じかと思いますが、大型2種免許は言わずと知れた「バスを運転するため」の免許です。まぁ、厳密に言えば旅客運送のバスを運転する場合に2種免許が必要になるのであり、回送のバスやレンタカーなどでは大型免許でも運転は可能なのですが、この際細かいことはぬきにしましょう。
 
 
これが私の免許証です。ご覧のとおり大型2種免許を取得すると、免許取得日の「2種」欄に日付が入り、種類の中の「大2」が大型2種免許を示しています。
 以前の大判の免許に比べ種類の記載が簡略化されたため、「大2」だけだと大型2輪免許と間違えそうですね。

警視庁でも、大型2種免許はプロフェッショナルらしさ、他の模範となるような運転を求めています。
(実技試験受験際に手渡される「受験の手引き」にも書かれています。)
それだけに、この免許をクリアするのはかなりの努力が必要になことは、想像するに難しくないと思います。

このコーナーでは、そんな大型2種免許の取得体験記を書きたいと思います。
 
 

1・免許取得から合格までのながれ

さぁ、大型2種免許を取りましょう。といっても、大型2種免許の場合、普通免許のように指定教習所で合格すれば実施試験免除なんていうものはありません。すべて運転免許試験場へ行って試験を受けることとなります。
東京都の府中運転免許試験場の場合は、おおよそ以下のようになっています。
 
1.受験票申し込み 記載台にて見本を見ながら記入します
2.適性検査 視力検査と深視力検査を行います
※深視力検査:5m先にある2本の棒の間をもう1本の棒が前後に動き、その棒と2本の棒が一直線上に並んだ時にボタンを押します。誤差が小さければ合格です。
3.筆記試験 試験場内の教室で受験します
受験後1時間くらいで合格発表となります
4.実技試験 さぁ、いよいよバスに乗っての実技試験です
5.免許証交付 実技試験に合格すれば、その日の午後には免許証が交付されます

上の表の1〜3までの内容は1日(それも午前中)だけで終わります。
実技試験はさすがに難しく、かつ1日に受験できる人数が限られているため、予約制となっています。
筆記試験に合格した当日に受験用のカード(クレジットカードのような磁気カード)が配布され、センター内にあるパソコンで予約をします。試験は午前・午後とも行われますが、大体翌日から1週間は満員になっていることが多いです。従って早く受験できても概ね1週間毎の受験になります。ちなみに有効期間は6ヶ月、この間に実技試験に合格しないと、再び適性試験・学科試験から受け直しになります。
 

2.実技試験のコース
 

 上の図は、大型2種免許1コースのルートです。コースは2種類ありましたが、外周走行・踏切・S字カーブ・クランク・鋭角コース通過は2コースも同じ箇所を使用していました。全部走って時間としては10分程度でしょうか?1台のバスで10人程度受験し、  バスは2〜3台用意されますので1日に受験できる人数は20〜30人程度となります。
なお、試験はその状況によってコースが省略されます。一番多いのはクランク通過後、外周コースへ入りそのまま終点へ直行するコースです。なお、途中省略されたからって受験料が払い戻しになるわけではありませんのであしからず。

 

3.実技に使われる車両

巷で見る路線バスと同じ、フルサイズの大型バスが使われますが、全長は若干短めになっています。
東京府中の場合は、私の時には
・日野車(現行タイプとマイナーチェンジ前のタイプ各1台)、
・いすゞ車(キュービックと呼ばれる現行タイプ)
・三菱車(車体は呉羽のちょっと古いタイプで、フロントガラスが大きく側窓も引き違いの自家用バススタイル)
の4台が使われていました。白の車体に青(水色)のストライプの入った、よく機動隊が乗っているようなカラーリングのバスで、ふつうのバスと違うのは前扉がなくて、そこにマイクロバスみたいに助手席があり、そこに試験官が着席して採点します。もちろん補助ブレーキも付いていますので、思わずブレーキを踏まれ、運転手がこけそうになることもありました。
車内は禁煙(緊張していてとても吸えるような雰囲気じゃありませんが)、運転席にはシートベルトがありますが2点式です。ちなみに客席にはシートベルトは無かったと思います。中扉は手動ですので、自分が乗車したらちゃんとドアは閉めましょう。
それから特筆すべき点は、サイドミラーが左右どちらもドアミラータイプだということです。ふつうのバスは少なくとも助手席側は腕を伸ばしてフロントガラス越しに見ますが、試験車は左右どちらも側窓越しに見ることになります。特に助手席側は慣れるまで違和感があるかもしれません。
 
右のイラストは、試験場の車両のイメージです。見ておわかりのとおり、市中で見かける路線バスに比べると、若干短めになっています。
このバスイラストは日野車で、東京府中試験場隣にある教習車をもとに作成しました。
試験場で使われる日野車の現行タイプもこの車両と同じです。
イラストはOCTP Omnibus & Coach taste pageより、許可を受けて加工・転載しております。

 

4.実際のコース解説

言わずと知れたクランクですね。実はここが一番の難所と言っても過言ではありません。
このコースは大型1種免許、けん引免許と同じコースなのですが、使用する車両は大型1種、けん引ともレンジャーなどの車幅2.0m級なのに対し、大型2種は大型バス、すなわち車幅2.5m。この50cmの差はとても大きいのです。
まず右カーブ(図@)なのですが、ここでのポイントは左側に車体を思いっきり幅寄せした後、ちょっと曲がりきれないかなぁと思うまで我慢したのち、思いっきりハンドルを切って右後輪を縁石ギリギリまで寄せることです。幸いにもミラーは大きく、後輪のタイヤはおろか、前輪のタイヤの位置まで確認できますから、幅寄せはそんなに難しくはないのですが、クランクに入った時点で左側に寄せていないと、絶対に曲がれません。だって、右後輪が縁石ギリギリを通過するとき、助手席側のサイドミラーの縁は接触ポールギリギリを通過する格好になるのですから・・・
@のカーブを通過すれば、もう70%はクリアしたようなものです。Aに入る手前で十分に右側へ幅寄せした後、やはり曲がりきれないかなぁと言うくらいまでまっすぐ進んだ後、思いっきりハンドルを切ります。やはり左側後輪は縁石ギリギリを通過しますが、運転席側同様助手席側のミラーも十分にタイヤの位置を確認できます。
 続いては2種免許特有の鋭角コースの通過です。約60度のカーブを切り返し2回までで通過できればOKです。実際には1回で通過することが可能ですので落ち着いてチャレンジしましょう。
 まずコース内に入ったら、車体を曲がる反対側に思いっきり幅寄せします。(左図の場合は助手席側へ寄せます)そして、曲がるべきコースの内側の延長線上と前輪タイヤが交差した位置で、ハンドルを思いっきり切ります。(左図水色の線と運転席側のタイヤが一致した辺り) 当然1回では曲がりませんので、前輪が縁石にぶつからない程度まで前進して停止、ハンドルを逆に切り返しながらバックします。道路幅には余裕がありますので後部に注意しながら前進で切り返して曲がりきれるところまでで停止します。これで前進すればクリアできるでしょう。
 バックの際には必要以上にバックする必要はありません。(後部がぶつかっても当然アウトですから・・・)
方向転換ですが、これもそう難しくはありません。
ポイントとしては、まず方向転換しようとするポケットを@の位置でしっかりと目視確認しましょう。
その後、車体をやや曲げてから(A)停止します。
ここからバックしますが、このとき運転席側のミラーに注意を注ぎます。図の青矢印は後輪の軌跡を示していますが、ミラーで角部縁石スレスレに通過すれば、まず助手席側が道路からはみ出すことはありません。
運転席側のミラーから後輪の位置、軌跡は確認できますから、運転席側ミラー:助手席ミラー=2:1程度の注意を払っていれば大丈夫でしょう。
車体がポケットに入ったら、概ね車両前部のバンパーと出入り道路の延長線上に重なったあたりで停止します。
あまりバックすると後部障害物にぶつかって失格になりますのでご注意を。
ポケットから出るときは交差点左折の要領で出ます。

※ここでは左バックによる方向転換の例を書きましたが、右バックでも基本的には同じです。試験場車両のサイドミラーは左右同じ作りになっていますので、見え方には差はありません。

5.練習の方法

練習の方法ですが、やはり教習所へ通うのが一般的なようです。東京府中運転免許試験場の場合、そのすぐ隣に民間の教習所があり、大型2種の練習もできます。基本的には自由練習となっていて、何回か練習して自信がついたら試験場で実技試験を受ける方が多いようです。(実際は受験予約状況をみながら練習時間を予約すると言った方が正しいかもしれません)
上記以外の効果のある方法ですが、

@普段の車の運転でも、法規を守る・・・案外出来ていそうで出来ていないんですよ、これが。無理な右折、ミラーでの確認をしないなどの理由で試験中止の例もかなりあります。例えば交差点で右左折するとき、その30m手前で方向指示器を操作し、かつ曲がりたい方向に幅寄せしていますか?このような練習は普段の車の運転でも練習できると思います。

Aサイドミラーの活用・・・普段運転していてサイドミラーに気を配っていることはあまりないと思いますが、大型車の場合は別。側方も最大限の注意を払う必要があります。普段からサイドミラーを活用し、道路や車体がミラーを通してどのように見えるのかを体得しておきましょう。
 
 

6.費用は?      

費用については以下の表のとおりでした。
 

項目 単価 回数 合計 特記事項
■運転免許試験場関係
 受験手数料 筆記試験・視覚検査 \3600 1回 \3600
 受験手数料 実技試験 \3600 5回 \18000 次回受験予約時に払い込みます
 免許証交付手数料 \1700 1 \1700 合格時のみ必要
■自動車学校関係
 入校金 \5150 1 \5150 有効期間6ヶ月
 教習料金 \9270 7時限 \64890
 夜間教習割り増し \100 1時限 \100 18:00以降の教習時に必要
■交通費関係
 電車賃 \300 13往復 \3900 JR
 バス代 \400 6往復 \2400 武蔵小金井−試験場間
■費用合計 \99740
受験当初は、受験回数は10回程度(実技試験)、教習所でも10回程度練習が必要かな?と考えていましたので、費用としては15万程度を覚悟していましたが、思ったより安く上がりました。
 
 

7.受験記録

私の受験記録はおおよそ以下のとおりです。
 
月日 項目 備考
 7月
 6日
適性検査・筆記試験 一発合格!(当たり前か?)
 7月
19日
技能試験【第1回目受験】受験6人目
 ISUZU車両→『不合格』
最初の交差点カーブでいきなり脱輪、S字カーブでまでで出発点戻り・・・トホホ
この間、教習所で練習(2時間)
 8月
10日
技能試験【第2回目受験】受験2人目
 ISUZU車両→『不合格』
外周4車線道路を追越車線走行し注意を受ける。でもなんとか最後まで走らせてくれた。
この間、教習所で練習(1時間)
 8月
31日
技能試験【第3回目受験】受験1人目
 HINO新型車両→『不合格』
いきなり一人目の受験で緊張!クランクポール接触であえなく途中で出発点戻り。
この間、教習所で練習(1時間)
 9月
19日
技能試験【第4回目受験】受験8人目
 三菱車両→『不合格』
なんとも癖のある車両で運転しづらい、やはりクランクで接触、出発点戻り。
この間、教習所で練習(2時間)
10月
14日
技能試験【第5回目受験】受験2人目
 HINO旧型車両→『不合格』
車両の感覚がつかめず、発進手間取りを指摘される。クランクでは切り返し方がまずく、試験中止に・・・
この間、教習所で練習(1時間)
10月
24日
技能試験【第6回目受験】受験11人目
HINO旧型車両→『合格!!』
即日免許証交付
前回と同じ車両であったこと、受験が11人目で前の人の受験の様子がわかったことが功を奏したのでしょうか?スルスルと完走することができた。
最初に試験場の門をくぐってから約4ヶ月にして念願の免許証を手に入れたのでありました。
 

なお、このページは少しづつ書き足していった結果、ようやく一応の完成をみました。
また、ここに記載する内容はすべて平成6年10月現在の内容ですので、現在はかなり変わっている部分もあるかと思いますのでその点はご了承下さい。

私は、平成6年の10月に東京・府中にある警視庁運転免許試験場で大型2種免許を取得しました。
一応平成2年に大型免許を教習所で取得はしていましたが、この免許を使う機会はなく、大型に関してはほとんどペーパードライバーでの受験でありました。そういった意味では努力さえすえば誰でも取得できるのが大型2種免許だと思います。

と、いうことで、一応「完」(2000.5.24)


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